親が亡くなった後、「実家に住み続けるべきか」「売却したほうがいいのか」と悩む人は少なくありません。
思い出が残る家だから手放したくない一方で、維持費や管理の負担を考えると、今後どうするべきか迷ってしまうこともあります。
特に50代以降では、親の家を相続する可能性が高まり、実家の扱いについて早めに考えておくことが大切です。
この記事では、親が亡くなった後の実家に住む場合の手続きや注意点、住む以外の選択肢について解説します。
親が亡くなった後の実家に住むことはできる?
親が亡くなった後でも、相続した実家に住むことは可能です。
ただし、親名義のまま自由に使えるわけではありません。
相続人が複数いる場合や、遺産分割が終わっていない場合は、後々トラブルになる可能性があります。
実家に住み続けたいと考えている場合は、まず相続手続きや名義について確認する必要があります。
相続前でも実家に住み続けることは可能
親が亡くなった直後でも、実家に住むこと自体が禁止されているわけではありません。
例えば、もともと親と同居していた場合や、相続人全員が了承している場合は、そのまま住み続けるケースもあります。
しかし、正式に誰が家を取得するのか決まっていない状態で住み続けると、他の相続人との間で認識の違いが起こることがあります。
相続人が複数いる場合は話し合いが必要
兄弟姉妹など複数の相続人がいる場合、実家を誰が相続するのか決めなければなりません。
一人が住み続ける場合でも、他の相続人が納得していなければ、後から売却や分割をめぐる問題になることがあります。
実家に住むことを考えている場合は、家族で今後の扱いについて話し合うことが重要です。
親が亡くなった後に実家へ住むために必要な手続き
実家に住み続ける場合、まず確認したいのが相続手続きです。
家の名義や相続人を整理しないまま住み続けると、将来的に売却したいと思ったときや、次の相続が発生したときに問題になる可能性があります。
相続登記を行って不動産の名義を変更する
親が亡くなった後に実家を引き継ぐ場合、必要になるのが相続登記です。
相続登記とは、不動産の名義を亡くなった親から相続した人へ変更する手続きです。
名義変更をしていない状態でも住むことはできますが、将来的に売却したい場合や、不動産を担保にしたい場合などに手続きが進めにくくなることがあります。
また、相続人が亡くなってさらに相続が発生すると、関係する人が増えて手続きが複雑になる可能性があります。
遺産分割協議で誰が実家を取得するか決める
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議によって実家を誰が取得するか決めます。
例えば、長男が実家に住み続ける場合でも、他の兄弟姉妹が相続人であれば、全員で話し合う必要があります。
「昔から住んでいたから」「親の面倒を見ていたから」という理由だけで、当然に所有できるわけではありません。
後々のトラブルを防ぐためにも、家族間で納得したうえで決めることが大切です。
親が亡くなった後の実家に住むメリット
親が残した実家に住むことには、いくつかのメリットがあります。
住居費の負担を減らせる可能性がある
すでに住宅があるため、新しく家を購入したり賃貸住宅を借りたりする必要がなくなる可能性があります。
特に住宅ローンや家賃の負担を減らしたい場合、実家を活用することは選択肢のひとつです。
親との思い出が残る家を維持できる
実家には家族との思い出や、親が大切にしてきたものが残っています。
売却せず住み続けることで、その場所を維持できるという心理的なメリットもあります。
ただし、思い出だけで判断すると、後から修繕費や管理負担に悩むこともあるため、現実的な確認も必要です。
親が亡くなった後の実家に住む前に確認したい注意点
実家に住むことを決める前には、家の状態や今後かかる費用について確認しておく必要があります。
古い家の場合は修繕費が必要になることがある
親の家は築年数が経過しているケースも多く、住み始める前に修繕が必要になる場合があります。
屋根や外壁、水回り、給湯設備などは、築年数によって大きな費用が発生することがあります。
毎月の住居費が抑えられても、修繕費が大きな負担になる可能性があるため注意が必要です。
固定資産税や維持管理費を確認する
実家に住み続ける場合、住宅ローンがなくても費用が発生します。
代表的なものが固定資産税や火災保険、修繕費、庭の手入れなどの維持管理費です。
特に一戸建ての場合は、建物の劣化を防ぐために定期的なメンテナンスが必要になります。
「家賃がかからないから負担が少ない」と考えるのではなく、長期的に維持できるかを考えることが大切です。
兄弟や親族との関係を整理しておく
実家に住む場合、相続人との関係も重要になります。
例えば、一人だけが実家を使っている場合、他の相続人から「不公平ではないか」と考えられることがあります。
将来的に売却する可能性や、固定資産税・修繕費を誰が負担するのかについても、事前に話し合っておくと安心です。
親が亡くなった後の実家に住まない場合の選択肢
実家に住む予定がない場合でも、そのまま放置することはおすすめできません。
空き家になると管理の手間や費用が発生し、建物の劣化や近隣トラブルにつながることがあります。
相続した実家を放置した場合の問題については、以下の記事でも詳しく解説しています。
相続した実家を放置するとどうなる?空き家問題と必要な対策を解説
実家を売却する
実家を利用する予定がない場合、売却することも選択肢のひとつです。
売却することで固定資産税や管理費の負担から解放され、空き家になるリスクを避けることができます。
ただし、親との思い出がある家を手放すことに抵抗を感じる人も多いため、家族で十分に話し合って決めることが大切です。
実家を賃貸として活用する
立地や住宅の状態によっては、売却せず賃貸として活用する方法もあります。
家を残しながら収入を得られる可能性がありますが、入居者募集や修繕、管理などの負担も発生します。
所有し続ける場合は、将来的な管理まで考えて判断する必要があります。
実家じまいを進める
誰も住まない実家の場合、片付けや売却などを進める「実家じまい」を検討するケースも増えています。
家具や荷物の整理、必要な手続き、売却準備など、やることは多いため、早めに計画することが重要です。
実家じまいの具体的な流れについては、以下の記事で解説しています。
実家じまいは何から始める?片付け・売却までの流れをわかりやすく解説
親が亡くなった後の実家は住むか売却するか慎重に判断しよう
親が亡くなった後の実家をどうするかは、家族にとって大きな決断になります。
思い出がある家だから残したいという気持ちがある一方で、維持費や管理の負担も考えなければなりません。
実家に住む場合は、相続手続きや名義変更、修繕費、今後の維持費などを確認することが大切です。
また、住む予定がない場合は、空き家になる前に売却や実家じまいなどの選択肢も検討しましょう。
親の家問題は早めに家族で話し合うことが大切
親が元気なうちは、実家のことを話し合う機会は少ないかもしれません。
しかし、認知症や相続が発生すると、家族だけでは簡単に決められなくなることがあります。
特に不動産は現金のように分けることが難しく、相続人同士の話し合いが重要になります。
親が元気なうちから、実家をどうするか、誰が管理するのかを考えておくことで、将来的な負担を減らすことができます。
親の認知症による不動産管理の問題については、こちらの記事も参考にしてください。
親が認知症になったら実家はどうなる?不動産管理で確認したいこと
まとめ
- 親が亡くなった後でも実家に住み続けることは可能
- 住む場合は相続手続きや名義変更を確認する必要がある
- 修繕費や固定資産税など維持費も考えて判断する
- 住まない場合は売却や実家じまいなどの選択肢がある
- 家族間で早めに話し合うことが将来のトラブル防止につながる
親が亡くなった後の実家は、「残すべきか」「売却すべきか」簡単には決められません。
家族の状況や住宅の状態、今後の負担を考えながら、自分たちに合った方法を選ぶことが大切です。

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